星風Pの雑記帳

個人企画『ドームで上映会』 (Twitter: @DomeDeShow) 主催者。個人Twitter: @tagoshu

著作権法第38条第1項を根拠とした無料の映画上映会の実施に関する個人的なスタンス

著作権法第38条第1項」によると、「無料・非営利・無報酬の映画上映会であれば、権利者の許可を得ることなく無断で実施して構わない」ということになっているそうです:

各地の自治体が市民向けの無料の映画上映会を開催していますが、そういった上映会の開催にあたっては、恐らくはこの条項を根拠としているようです。

この条項に関する専門家による解説の一例として、こちらのブログ記事があります:

www.techvisor.jp

この記事を読んだ限りでは、私は「完全にホワイトとは言えないグレーゾーンではあるが、この条項をしっかり遵守して実施する限りにおいては、権利者から訴えられて負ける可能性はほぼ無さそうだ」「仮に、権利者がやめて欲しいと言ってきた場合、それは法的根拠の薄いお願いレベルのものに過ぎないため、それを無視して上映会を実施したとしても、権利者から訴えられて負ける可能性はほぼ無さそうだ」と判断しました。

もちろん、「例え訴えられる可能性がほぼ無いとしても、権利者から正式な許可を得ない限りは上映会を実施すべきでは無い」という考えもあるでしょう。ですが、私としては次のように考えています。

そもそも、「いかなるケースであっても、権利者から正式な許可を得ない限りは上映会を実施すべきでは無い」という考え方が絶対的なものであるなら、何故「著作権法第38条第1項」のような規定があるのでしょうか?

これは専門家ではないいち個人に過ぎない私の推測に過ぎませんが、「特定のケースに限って例外的に、権利者からの許可を得ずに上映できるようにすることで、著作物のスムーズな利用を促そう」という趣旨なのではないでしょうか?

従って、「いかなるケースであっても、権利者から正式な許可を得ない限りは上映会を実施すべきでは無い」という考え方は、「著作権法第38条第1項」の趣旨に反する無粋な考え方である、と言えるのかも知れません。

また、例え法律的に (ほぼ) 問題が無いとしても、このような無料上映会は商業的な映画上映等と競合し得るから好ましくない、という考え方もあるでしょう。しかし、同人上映会には、「権利者がやってくれないから自分たちでやるのだ」という趣旨のものが多いのです。

私が主催する同人企画『ドームで上映会』の場合もそれは同様で、(少なくとも日本国内においては) 商業活動としてドームシアターを利用して映画やアニメが上映されることは滅多にないため、自分たちでやるのだ、いう趣旨なのです。(※ 海外においては IMAX ドームシアター 等で映画が上映されているケースがあります。)

いずれにせよ私としての最大の関心は、「この条項を根拠とし、無断で非営利かつ無料の上映会を実施した結果として、訴えられて負ける可能性が少なからずあるのかどうか」という点にあります。

もし「訴えられて負ける可能性が少なからずあるのでヤバいぞ」と指摘している法律の専門家による記事や、実際に訴えられて負けたという判例をご存じでしたら、是非紹介して頂ければ幸いです。訴えられて負ける可能性が少なからずあるなら、さすがにヤバいので私としてもやりたくありません。

以上が、この条項を根拠とした無料の映画上映会 (市販の映像ディスクを使用した上映会) の実施に関する私、星風Pこと田子周作個人としてのスタンスとなります。私の個人企画『ドームで上映会』は、このスタンスに則り、万一映像の権利者との間で何らかの紛争が生じた場合には、主催者である私個人が全責任を負という形で実施させて頂きます。

私が主催する『ドームで上映会』には、以上のスタンスに納得して頂いた方のみがご参加頂けます。万一、会場においてこのスタンスに異を唱える人物が現れた場合には、参加資格がない人物としてご退場頂くことになりますので、予めご了承ください。

公的機関や専門家による著作権法第38条第1項に関する情報のリンク集

著作権法第38条第1項の将来的な見直しの可能性に関して

著作権法第38条第1項は、将来的な見直しが検討されているようです。将来的には、現行法の下では許容されているような無断での非営利・無料の上映会は、許容されなくなる可能性があるのかも知れません。