星風Pの雑記帳

個人企画『ドームで上映会』 (Twitter: @DomeDeShow) 主催者。個人Twitter: @tagoshu

【ドームで上映会】会場、ドーム投影の特徴、上映システム、上映可能な映像形式などに関して

会場に関して

主な会場としては、厚木市コスモシアター を利用させて頂く方向であり、既にイベントの概要を説明させて頂いた上で、利用を許可する、という判断を頂いています。

厚木市コスモシアター は、直径 12 m の水平式ドームシアター (客席が平面上に並べられている) であり、ドーム型レンタルホールとして貸し出している、という点が大きな特徴です。

あくまでレンタルホールとしての貸し出しであるため、投影用機器に関しては、イベントの主催者側で持ち込む必要があります。

しかし直径 10 m 前後までであれば、2000 lm クラスのホームシアター用プロジェクター 1 灯でもそこそこ実用になるレベルの投影輝度が確保できますので、使い易いのです。15 m 超級になってくると、倍クラスの輝度を備えたプロジェクターが必要になるため、同人レベルでは実現が難しくなってきます。

(※ 4000 lm 級の民生用 DLP プロジェクターもあるにはあるのですが、そういった機種はビジネス用の機種であることが多く、ホワイトの輝度だけは高くてもカラーの輝度が驚くほど低いため、映像の上映用としてはいまいちだったりします。カラー輝度の点では 3LCD プロジェクターが有利であるようですが、個人的には実験した経験がないため、何とも言えません。)

客席数は 90 席ですが、前寄りの座席では映像が若干見辛い傾向がありますので、『ドームで上映会』の場合には、60 名程度を上限とさせて頂く方針です。 

ドーム投影の特徴に関して

半球状のドームシアターにおいては、全視界を覆い尽くすようなサイズで各種映像を超大映しすることが可能であり、これは平面スクリーンにおいては無理なことです。

しかしながら日本国内においては、ドームシアターにおける映画やアニメの上映会が、商業イベントとして実施されることは滅多にありません。従って、ドームシアターで観賞したければ、自分たちでやるしかないのです。ここに、このような上映会を同人イベントとして開催する意義があります。(※ 海外には IMAX ドームシアター というものが存在しており、ここで映画が上映されているようです。)

投影サイズは、使用するプロジェクターや魚眼コンバージョンレンズ次第で可変であり、半球ドームのほぼ全体を覆うような極端な超々大映しも可能です。このような方式での投影は、半球ドーム専用のドームマスター形式の映像や、HMD 等で用いられるパノラマ形式の映像の投影に適します。

なお、半球状のスクリーンであるため、ドームのほぼ全体に映像を投影した場合には、明るい場面においてはコントラストが大幅に低下することがあります。これは残念ながらドームスクリーンの宿命であり、回避不能です。

平面用映像の場合、このような極端な超々大映しも一応は可能ですが、あまり良い結果にはならない傾向がありますので、「見やすさとのバランスを考慮したサイズでの超大映し」を用いた方が良いでしょう。この方式であれば、大画面投影が可能という半球ドームの特徴を活かしつつ、それなりに自然な印象で投影可能です。

しかし、ドームに超大映しした場合、どんな作品でも楽しめるというわけではありません。カメラワークが激しい場合には映像酔いを誘発しがちですし、カメラワークが大人しい場合であっても、投影サイズが大きいために映像全体の内容を把握し辛い、曲面スクリーンであるために映像がやや歪んで見える、といった難点が生じることがあります。

なお、星風Pは自宅に直径 1.4 m の DIY 半球ドームシアター (ダンボール製だが充分に高品質なもの) を持っていますので、ご希望に応じて私がこのドームでテスト投影し、ドーム投影に適するかどうかを確認させて頂くことが可能です。

ご希望に応じて、魚眼コンバージョンレンズを使用しない、素の状態のプロジェクターによる投影にも対応致します。この場合には、投影サイズは小さくなりますが、明るく鮮やかで鮮明な投影が可能ですし、曲面スクリーンへの投影に伴う歪みもほぼ問題になりません。

ただし、プラネタリウムのドームスクリーンは、映画館のスクリーンほどには均質ではなく、鳥かご状の骨組みの模様が見えてしまう場合が多い、という点は予めご了承ください。厚木市コスモシアターのドームは比較的綺麗ですが、それでも鳥かご状の骨組みの模様はうっすらと視認できてしまいます。

まとめると、『ドームで上映会』の場合、次の3方式での投影に対応可能です:

  1. 半球ドームのほぼ全体を覆うような極端な超々大映 (主としてドームマスター形式やパノラマ形式の投影用)
  2. 見やすさとのバランスを考慮したサイズでの超大映 (平面用映像の投影用)
  3. 魚眼コンバージョンレンズを使用しない、素の状態のプロジェクターによる投影 (平面用映像の投影用)

ちなみに、縦長構図の平面映像を大映しすることも可能ですよ。

使用予定のプロジェクター、魚眼コンバージョンレンズ、再生用機器、再生用ソフトウェアに関して

メインプロジェクターとしては、BenQ HT2550 (準ネイティブ 4K、2200 lm のホームシアターDLP プロジェクター) を使用予定です (※ 2018 年 2 月中旬に発売予定)。

本機は、DMD チップ自体の解像度は 1,920 × 1,080 ドットのフル HD であり、これを 4 倍速 (240Hz) で駆動し、時分割で4枚のフルHD映像を生成して、1 枚の 3,840 × 2,160 ドットの4K映像として投写する、画素シフト方式の 4K プロジェクターです。完全なネイティブ 4K とは言えませんが、実質画素数としてはネイティブ 4K であるため、いわば「準ネイティブ 4K」と言えるのではないでしょうか。

ドームに超大映しするためのコンバージョンレンズは、レイノックス DCR-FE181PRO (対角魚眼)レイノックス DCR-CF187PRO (円周魚眼) の2種類を用意します。

181PRO は平面映像を超大映しする際に程良い投影範囲が得られ、187PRO は半球ドームの 4/5 程度を覆う程度の投影範囲が得られますので、ドーム用の映像やパノラマ形式の映像の投影に適します。

ただし、プロジェクターおよび魚眼コンバージョンレンズの限界、あるいはプロジェクターの設置位置の問題から、ドーム全体を完全に覆う (=フルドーム) 投影とはならず、後面の一部が欠けた状態での投影となります。

また、本来はプロジェクター用ではないコンバージョンレンズですので、どうしても像がやや甘くなります。

投影輝度に関しては、直径 12 m のドームであっても大きな不満がないレベルの明るさが得られるとは思いますが、投影面積が大きい関係上、どうしてもやや薄暗い印象になってしまいます。

投影解像度は、ドームの 4/5 程度を覆うように投影した場合、実質的な直径解像度としては 3K 弱程度 になると思われます。

なお、何らかの理由で HT2550 が使えない場合には、予備の Full HD プロジェクターを使用させて頂く可能性もあります。

これらの点については予めご了承ください。

映像の形式、解像度に関して 

映像の形式は、平面用 / ドームマスター形式 (半球) / パノラマ形式 (全球) の各種に対応可能です。また、動画以外にも、静止画や静止画のスライドショー等 (例えばフォトジェミック系作品) も上映可能です。

平面映像 の場合、超大映しする関係上、SD ソース (DVD) よりは HD ソース (Blu-ray) が望ましいです。ただし、映像ディスク / USB メモリ内の動画の再生用機器として、優秀なアプコン性能を備えた PS4 Pro を使用予定 (※ ただし、ノート PC を使用する場合もあります) ですので、SDソースでもそれなりに綺麗にアプコン投影できるかもしれません。

4K プロジェクターを使用しますが、4K ソースに拘る必要はありません。アプコン性能が優秀な PS4 Pro で再生する限りにおいては、4K ソースを再生した場合と、2K ソースを再生した場合に、極端に大きな違いは生じないはずです。

なお、原則として、自然な見え方を実現するためにプロジェクターのデジタル台形補正機能を使用しますので、4K ソースをドット・バイ・ドットで投影することはできません。この点に関しては、予めご了承ください。

また、PS4 Pro は Ultra HD Blu-ray には非対応 です。Ultra HD Blu-ray の上映を希望される場合は、再生機器と併せて持ち込んで頂ければ幸いです。

ドームマスター形式 (半球) の場合は、可能であれば直径 3K の解像度があれば、プロジェクターの性能を最大限に活かすことが可能です。しかし、直径 2K 程度でも充分に綺麗な投影結果が得られるはずです。

円周魚眼レンズ等で撮影した動画や静止画の持ち込みも歓迎致しますが、円周魚眼レンズの写真の座標系はドームマスター形式とはやや異なっているケースが多いですので、最良の投影結果を得るためには、Cube2DM (フリーソフト) 等を使用して直径解像度 3K のドームマスター形式に事前変換しておくことをお勧め致します。

パノラマ形式 (全球) の場合は、縦解像度が直径解像度に該当しますので、6K×3K の解像度があれば、プロジェクターの性能を最大限に活かすことが可能です。ただし、再生用 PC の限界から、スムーズな再生が無理である可能性が考えられます。

4K×2K 程度であれば、充分に綺麗な投影結果が得られますし、再生上の問題も発生しないはずです。2K×1K だとちょっと寂しいかもですが、必要最小限の画質は得られると思われます。

6K×3K のような高解像度パノラマ映像をスムーズに再生したい場合には、Cube2DM (フリーソフト) 等を使用して直径解像度 3K のドームマスター形式に事前変換しておく、という方法もありますのでご検討ください。

なお、ドームマスター形式に変換する際、切り出す範囲は必ずしも 180 度である必要はなく、220 度程度で切り出した方がパノラマ感が高い投影結果を得られることがあります。

動画だけではなく、RICHO THETA 等によるパノラマ静止画の持ち込みも歓迎致します。RICOH THETA SC Type HATSUNE MIKU のコーナーを設けたりするのも面白そうですね。

ドームマスター形式およびパノラマ形式の動画や静止画の再生用としては、AMATERAS Dome Player のフリー版を使用予定です。動画の場合には、事前に AMATERAS Dome Player に付属している AMATERAS Encoder を使用し、AMATERAS Dome Player での再生に適した形式に変換願います。

パノラマ形式の場合には、エンコードの際の プロファイル として「リサイズなし 高品質」を選択してください。「ドームマスター」でエンコードした場合には、正方形の動画に変換されてしまいますのでご注意ください。