tagoshuの雑記帳

マイボートオーナー、富山湾で釣りしてます。

'Virtual Reality' は「実質的現実性」なのか? ~言葉の意味を改めて探ってみた~

'Virtual Reality' はよく「仮想現実」と訳されますが、VR界隈の偉い人達は『「仮想」という訳語は誤訳だ、正しくは「実質的現実性」なのだ』とよく言っています。でも私は個人的にはその意見に納得できませんでした。『'Virtual' に「実質的」という意味なんてあるの? 'near' とか 'almost' とかの強い形に過ぎないじゃん?』と思ってたので。

ここで大事なのは、'virtual' という言葉を英語圏の人達がどう捉えているのか、ということを知ることですよね。そこで英語で色々ググってみた結果として、自分なりに納得できる理解が得られたので紹介します。結論を先に書いておくと、『'virtual' は「実質的」という意味で間違いなさそうだ』ということです。

単純明快な説明

最初に見つけたのがこのページ:

このページの説明は実に単純明快で、

The definition of ‘virtual’ is near and reality is what we experience as human beings. So the term virtual reality’ basically means ‘near-reality’. 

つまり「ほぼ現実」ということですね。まさに私もそう思っていました。しかしこれではさすがに説明が簡素過ぎるので、もう少し深く探ってみることにします。

詳しい説明

そこで見つけたのがこの書籍です:

この書籍によると、

The virtual as a philosophical concept ...(中略)... it is not the opposite of the real but a kind of reality itself.

すなわち、「現実の反対ではなく、一種の現実性そのものである」と。そしてそれに続いてこの言葉の意味合いを示す例が記載されています。

例えば、「エッセイを書き終わった?」と問われて「Yes, virtually」と答えたのであれば、それは仕上げ作業を残すのみの状態を意味し、そのエッセイは完全な形ではないとはいえ、完成したようなもの ('as good as' finished) であり、そのエッセイは「実質的には」存在している (It 'virtually' exists) と言えるのだ、と。そして、仕上げ作業を終え、完全に完成した状態を "'actually' exists" と言うのだ、と。

つまり、私としては、『「似ているけど違う」のではなく、「完全ではないけどその通り」って感じでしょうかね』と理解しました。多分、この理解でまあ正しいのでは? と思います。

以上より、'Virtual Reality' の訳語は「実質的現実性」で妥当、という結論に至りました。

だがしかし…

ただし、英語圏の人達が 'Virtual Reality' という言葉をその本来の意味の通りで捉えているかというと、必ずしもそうではなさそうです。先述の通り Virtual Reality Society のページでは "basically means ‘near-reality’" という大雑把な説明で済ませていましたし、NASAの次のようなページも見つけました:

ここでは、このようなことが書かれています:

Many people take "virtual" to mean fake or unreal,

すなわち、『多くの人々が 'virtual' を「偽物」「非現実」の意味として解釈している』というわけです。その上で、

The actual definition of virtual, however, is "to have the effect of being such without actually being such".

つまり、'virtual' の定義とは、「それそのものではないにも関わらず、そのような効果を有していること」としています。従って、'virtual reality' の定義とは、

Using these definitions "virtual reality" means "to have the effect of concrete existence without actually having concrete existence",

すなわち、「実際には確かな存在を持たないにも関わらず、確かな存在の効果を有していること」であると説明しています。

'virtual' の語源は?

'virtual' という英単語の語源は、ラテン語の 'virtus' だそうです。

ここで 'vir' とは「男」という意味であり、'virtus' とは「男性的な強さ (masculine strengths)」すなわち「勇敢さ (valor)」「大胆さ (manliness)」「優秀さ (excellence)」「勇気 (courage)」「性質 (character)」「価値 (worth)」といった意味であるようです。

このような語源を持つ 力強い言葉  'virtual' ということですね。

日本バーチャルリアリティ学会の解説

その上で、日本バーチャルリアリティ学会による解説を読んでみてください:

さすがに見事な解説だなぁ、ということがわかると思います。

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